【3月14日 AFP】ギリシャ北部イドメニ(Idomeni)の移民・難民キャンプで、1人のシリア難民の男性がハンガーストライキを始めた。この男性は、わが子3人と一緒に欧州に渡ってきたナジム・セルハン(Nazim Serhan)さん(44)。ドイツの病院で妻が末期がん闘病中で、一家再会を希望している。

 セルハンさんはハンスト中のテントの中で、「妻に会いたい。1日でいいから」と記者らに訴えた。

 セルハンさんのハンストは、マケドニアが国境を閉鎖したためギリシャで足止め状態にある難民たちの窮状を浮き彫りにするものだ。イドメニでは、シリアとイラクの難民を中心に1万4000人超の人々が行き場を失い、劣悪な環境で野営している。ここ数日の大雨でキャンプ内は悪臭を放つぬかるみと化しており、援助関係者は多くの子どもたちが汚水や有毒ガス、厳しい寒さにさらされて「深刻な状況」にあると懸念を表明している。(c)AFP