【3月13日 AFP】ラグビーシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2016)は12日、第4節の試合が行われ、イングランドが25-21でウェールズを破り、トリプルクラウンを達成。オーストラリア出身でイングランドを4連勝に導いたエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は「全勝優勝(グランドスラム)はすぐそこにある。仏パリ(Paris)での試合が待ちきれない」と語った。

 13日の試合でスコットランドがフランスを破れば、イングランドは最終節を待たずに2011年以来となるシックスネーションズ制覇が決まる。たとえその試合でタイトルが決まらなくても、19日に行われる敵地でのフランス戦に勝利すれば優勝、さらにはチームとしてはW杯を制した2003年以来となるグランドスラムを達成することになる。

 イングランドは前半、アンソニー・ワトソン(Anthony Watson)のトライとオーウェン・ファレル(Owen Farrell)の3つのペナルティーゴール(PG)が決まり、ウェールズを16-0で圧倒した。

 そして迎えた後半、早い時間帯にウェールズのダン・ビガー(Dan Biggar)にトライを許したものの、ファレルがさらに3つのPGを加えてこの日の得点を20に伸ばし、リードは25-7に広がった。

 しかし、イングランドのダン・コール(Dan Cole)が8分を残してシンビンになると、ウェールズはジョージ・ノース(George North)とタウルペ・ファレタウ(Taulupe Faletau)が連続トライを決め、一気に点差を縮めた。それでも反撃は届かず、イングランドが逃げ切って首位の座を守った。

■苦しい展開を強いられるもエディーHC「良い教訓」

 この試合の展開は、イングランドが2度も10点差をつけながらウェールズに敗れた昨年のW杯(Rugby World Cup 2015)での対戦を思い起こさせるものだった。イングランドはこの敗戦が大きく響き、開催国ながらプールステージ敗退に終わっている。

 W杯イングランド大会では日本代表の指揮を執っていたジョーンズHCは、「ウェールズと対戦した昨年9月に、『5か月後には、60分終了時点で25-7と勝っているはずさ』と言ってた人がもしいれば、満足してもらえたと思う」とコメント。

「われわれはチームとして前進している。最後の20分は以前のチームに逆戻りしたかのようだった。非常に鋭く、激しい時間帯もあったが、そこから少しペースが落ちてしまった」

「とても良い教訓になった。最後は点差を広げるより守るという感じだった。60分までと同じ激しさでプレーできていれば大差で勝てただろう。すべては状況判断の悪さの問題だ」

(c)AFP/Julian GUYER