【3月8日 AFP】女子サッカーW杯ドイツ大会(FIFA Women's World Cup 2011)で、日本代表を優勝に導いた佐々木則夫(Norio Sasaki)監督が、リオデジャネイロ五輪の出場権を逃した責任を取り、退任する見通しであることが分かった。

 リオ五輪のアジア最終予選に臨んでいる日本は、7日の試合でベトナムと対戦し、6-1の圧勝を収めたものの、同日に行われた他の試合の結果、五輪出場権獲得の可能性が消滅。これにより、佐々木監督が最も大きな代償を支払うことは、避けられないとみられる。

 日本サッカー協会(JFA)の大仁邦彌(Kuniya Daini)会長はメディアに対して、「なるべく早く新しい体制をスタートさせなければならない。(JFAの)女子委員会がこれから何をやらないといけないか、どういう監督が必要か考える」と話した。

「次のW杯と東京五輪を見据える必要がある。できるだけ早いほうが良い」

 後任を務めるのは、アジア・サッカー連盟(AFC)の年間最優秀監督に4年連続で選出されている高倉麻子(Asako Takakura)氏が最有力とみられているが、同氏から正式なコメントは出ていない。

 AFC女子アジアカップ(2014 AFC Women's Asian Cup)覇者の日本代表は、佐々木監督の下で好成績を収め、2011年のW杯ドイツ大会では強豪の米国を破り優勝。2012年のロンドン五輪では、決勝で米国に敗れたものの、銀メダルを手にした。

 佐々木監督は、昨年のW杯カナダ大会(FIFA Women's World Cup 2015)でも「なでしこジャパン」を決勝に導き、再び米国に屈したものの準優勝を果たしている。

「勝てなかったのは僕のせい」と話した佐々木監督は、9日に行われる北朝鮮との試合が最後の采配になるとみられる。

「あと1試合ある。その後(退任の話が)あるかもしれませんが、全力投球で次の相手と戦うのみです」

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