【3日4日 AFP】男子テニスの国別対抗戦、デビスカップ(Davis Cup 2016)のワールドグループ1回戦の日本戦を前に、英国のアンディ・マレー(Andy Murray)は3日、持てる力のすべてをささげて大会連覇に挑むと話した。

 この日は試合の組み合わせ抽選が行われ、シングルス2試合に出場するマレーは、初日の1試合目でダニエル太郎(Taro Daniel)と、最終日に錦織圭(Kei Nishikori)と対戦することが決まった。

 ほんの1か月ほど前に初めての娘を授かったばかりで、四大大会(グランドスラム)のタイトルを増やしたいという強い思いを抱くマレーだが、歴史的な優勝を飾った昨年の充実感を再び味わうべく、今年も英国代表の活動に力を注ぐことを決めた。

 男子シングルスの強豪であるノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)、ロジャー・フェデラー(Rafael Nadal、スイス)、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、休養のために適宜デビスカップの試合を欠場することがある。

 しかし、昨年79年ぶり10度目となるデビスカップのタイトルにチームを導いたマレーは、体調に問題がなければデビスカップの試合にすべて出場したいと意欲を燃やし、さらに連覇できない理由は見当たらないと自信を見せた。

 マレーは、「昨年ああいう経験をして、優勝にもう一度トライしたいと心から思った。それが今年もここにいる理由だと思う」と話した。

「以前は、自分たちでも優勝なんて絶対に無理だと思っていたんだ。だけど一度成し遂げた今は、無理な訳があるかという感じだよ。もう一度できない理由がどこにある?」

「みんな、去年の優勝の体験はひたすら最高だったと感じているんじゃないかな。だから、もう一度トライしたいと誰もがやる気になっているんだと思う。だけど、そのために一番大事なのは、あまり先を見過ぎないようにすることだ」

「この1回戦で負けることだってあり得る。すごく厳しい試合になるはずだ。日本は本当に、ものすごくいいチームだからね」

 初日の第2試合では、世界ランキング6位の錦織がダニエル・エヴァンス(Daniel Evans、英国)と対戦する。錦織の対戦相手は、当初はカイル・エドモンド(Kyle Edmund)の予定だったが、エドモンドが腰を痛めたため、エヴァンスに変更となった。

 エドモンドは2日の練習で腰の痛みを訴え、レオン・スミス(Leon Smith)監督は、起用するにはリスクが大きすぎると判断した。監督は、「練習をすぐにやめさせて、できるだけ腰を休ませた。今朝はよくなっていたが、このタイプのけがは、大体いつも時間との闘いになる」と話している。

「つまり、本人にとっても、チームにとってもリスクになる。その点、われわれにはダン(エヴァンス)という万全な状態の選手がいる。室内に強く、デビスカップの経験が豊富で、準備が整っている選手だ」

「カイルにとってはつらい変更だろう。彼も非常にいい選手だからね。しかし、私はダンならいけると100パーセントの自信を持っている。きっと、この週末を通じて最高のプレーを見せてくれるはずだ」

 英国と日本の勝者は、次の準々決勝でカザフスタンか世界ランキング1位のジョコビッチを擁するセルビアと対戦する。

 英国対日本の各試合の組み合わせは以下の通り。

4日

アンディ・マレー対ダニエル太郎

ダニエル・エヴァンス対錦織圭

5日

ドミニク・イングロット(Dominic Inglot)/ジェイミー・マレー(Jamie Murray)組対西岡良仁(Yoshihito Nishioka)/内山靖崇(Yasutaka Uchiyama)組

6日

アンディ・マレー対錦織圭

ダニエル・エバンス対ダニエル太郎

(c)AFP