【3月3日 AFP】米経済誌フォーブス(Forbes)が1日に発表した2016年版の世界長者番付に、スポーツチームのオーナーを務める億万長者63人がランクインしていたことが分かった。63人が所有するチームは、全体で12リーグ7競技81チームにおよび、資産総額は合計2850億ドル(約32兆円)。

 この分野で1位となったのは、米マイクロソフト(Microsoft)の前最高経営責任者(CEO)で、米プロバスケットボール協会(NBA)のロサンゼルス・クリッパーズ(Los Angeles Clippers)のオーナーを務めるスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏。2014年に同クラブを20億ドル(約2300億円)で買収した同氏の資産総額は、235億ドル(約2兆6700億円)だった。

 世界で最も裕福なチームオーナー番付で2位となったのは、インドの大富豪ムケシュ・アムバニ(Mukesh Ambani)氏で、資産総額は193億ドル(約2兆2000億円)だった。同氏は、インドのクリケット・プレミアリーグの「ムンバイ・インディアンズ(Mumbai Indians)」のオーナーを務めている。

 その他の上位5位は順に、米マイクロソフト(Microsoft)の共同創業者で、NFLシアトル・シーホークス(Seattle Seahawks)オーナーのポール・アレン(Paul Allen)氏(資産総額175億ドル、約1兆9900億円)、米飲料メーカー「レッドブル(Red Bulls)」社の創業者の一人で、複数のサッカーチームやレーシングチームのオーナーを務めるディートリッヒ・マテシッツ(Dietrich Mateschitz)氏(同132億ドル、約1兆5000億円)、NFLマイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)オーナーのスティーブン・ロス(Stephen Ross)氏(同120億ドル、約1兆3600億円)だった。

 世界長者番付上位100人のうち、スポーツチームを所有するのは5人のみ。そのうちの最高順位は26位のバルマー氏で、25位までには一人もいなかった。

 リストには、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)や米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のタンパベイ・バッカニアーズ(Tampa Bay Buccaneers)のグレーザー一家や、米大リーグ(MLB)ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のスタインブレナー兄弟といった、億万長者ファミリーのオーナーは含まれていない。

 スポーツ業界では、米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)共同創業者のフィル・ナイト(Phil Knight)氏が、全体の24位に入りトップだった。資産総額は、昨年比13%増の244億ドル(約2兆7700億円)。ナイト氏は今年、同社の会長を退任することになっている。(c)AFP