【2月29日 AFP】シリアで始まった5年にわたる内戦下で初の本格的な停戦は、発効から2日目の28日もおおむね守られているものの、反体制派やロシアなどの主要当事者は停戦違反があったとして互いを非難している。

 シリア反体制派の主要組織「高等交渉委員会(HNC)」は国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長に宛てた書簡で、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権とその支持勢力が、穏健な反体制派が掌握する26地区で砲撃24件と地上作戦5件の違反行為に及んだと非難した。

 書簡はまた、ロシアが停戦対象地区で26件の空爆を実施したと糾弾。HNCのリヤド・ヒジャブ(Riad Hijab)代表によると、これらの停戦違反行為で29人が死亡し、数十人が負傷したという。

 反アサド政権の急先鋒であるサウジアラビアも、ロシアが停戦を無視して穏健な反体制派グループを標的にしていると非難した。

 一方、アサド政権を支援するため5か月にわたって空爆作戦を実施しているロシアは、穏健な反体制派、トルコ、過激派集団が計9件の停戦違反を犯したと主張している。(c)AFP/Maher al-Mounes with Karam al-Masri in Aleppo