【2月22日 AFP】米政府は21日、北朝鮮から朝鮮半島における平和協定の締約に向けた交渉を提案されたものの、北朝鮮側が核兵器削減を議題とすることを拒否したため断っていたと発表した。

 米国務省のジョン・カービー(John Kirby)報道官が記者団に対し、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の報道に関する質問への返答として明らかにした。

 同紙は、今年1月6日の北朝鮮による核実験実施の数日前、バラク・オバマ(Barack Obama)政権が、休戦状態が続いている朝鮮戦争(1950~53年)を正式に終わらせるための交渉を開始することで、極秘に北朝鮮と合意していたと報じていた。

 同紙によると、この平和協定交渉に関する米朝間の接触は国連(UN)であったものだが、北朝鮮が2006、09、13年に次ぐ4度目の核実験を今年1月に実施したため、白紙となったという。米朝間には国交がないため、両国の外交官は国連で非公式の接触ができる。

 さらに同紙はこの問題に詳しい米当局者の情報として、米政権側はこれまで交渉の第一条件としてきた北朝鮮の核兵器削減を撤回し、代わりに同国の核兵器開発プログラムを議題に含めることを提案していたと伝えている。

 カービー報道官は「平和協定に関する協議を申し入れたのは北朝鮮側だった」と強調。「提案を慎重に検討した上で、そのような協議には非核化を議題に含める必要があると伝えた」ものの、北朝鮮から拒絶されたことを明らかにした。(c)AFP