【2月21日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の前指揮官であるデビッド・モイーズ(David Moyes)氏が20日、自身の後任で、今季は苦戦が続くルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督について、クラブ上層部は指揮官への信頼を貫くべきだと話した。

 今季のユナイテッドは、シーズン前半戦には欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2015-16)のグループリーグで敗退。プレミアリーグでもこのところはトップ4から遠ざかり、波に乗り切れないシーズンを送っている。

 そして18日には、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2015-16)でも格下のFCミッティラン(FC Midtjylland)に1-2で苦杯をなめ、ファン・ハール監督は再び深刻な解任の危機に直面している。

 モイーズ氏自身は、勇退した名将アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)元監督の後を継いでユナイテッドの指揮官に就任したものの、2年前、同じようにチームが低迷するなかで、1シーズンもたずに解任された。

 それでも同氏は、監督を連続で途中解任するのは間違っていると信じており、英国放送協会(BBC)で、「マンチェスター・ユナイテッドは、監督の首をころころ代えるクラブになってはいけないと思う」と話した。

「10か月で仕事を失ったときはがっかりしたが、マンチェスター・ユナイテッドは、監督の首をすぐに切るのではなく、がまんをして、もっと大きなものを大事にするクラブだとみんなから思われている。だからそうする(解任する)べきではない」

 モイーズ氏はこの日、古巣エバートン(Everton)対ボーンマス(AFC Bournemouth)のFAカップ(FA Cup 2015-16)の試合で解説を務めた。

 同席したのは、元イングランド代表のアラン・シアラー(Alan Shearer)氏。こちらは、ファン・ハール政権は終幕へ向けたカウントダウンが始まっていると考えているようだ。

 シアラー氏は、「今季終了まで仕事を続けられたら、非常にラッキーだろうね」とコメントしている。

「チームや自分自身、クラブのために何度も立ち直り、粘りを見せる姿勢は称賛するが、サンダーランド(Sunderland AFC)戦の後は打ちひしがれているように見えたし、ミッドウィークのヨーロッパリーグの試合はひどかった」

(c)AFP