【2月5日 AFP】ルマン24時間耐久レース(Le Mans 24 Hour Race)などを開催するFIA世界耐久選手権(FIA World Endurance ChampionshipWEC)に参戦するトヨタ・ガズーレーシング(Toyota Gazoo Racing)は4日、元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーの小林可夢偉(Kamui Kobayashi)を、引退したアレキサンダー・ブルツ(Alexander Wurz)に代わり起用することを発表した。

 テストおよびリザーブのドライバーから昇格した小林は、ステファン・サラザン(Stephane Sarrazin)、マイク・コンウェイ(Mike Conway)とチームを組み、新型車トヨタTS050 HYBRID(Toyota TS050 Hybrid)でレースに挑むことになる。

 トヨタ・ガズーレーシングでは、ほかに2014年シーズン覇者のアンソニー・デビッドソン(Anthony Davidson)とセバスチャン・ブエミ(Sebastien Buemi)、そして中嶋一貴(Kazuki Nakajima)が2年連続でチームを組み、マシンを駆る。

 小林は、「LMP(Le Mans Prototype)1クラスでのレースは自分にとって新しい経験になり、とても楽しみにしています」とコメントした。

「これから学ぶことはたくさんありますが、チームメートが僕をサポートしてくれますし、スタートから競争力をみせられると確信しています。今は新シーズンに向けてしっかり準備することに集中し、準備万端でシルバーストーン(Silverstone)に挑みます」

 チーム代表を務める佐藤俊男(Toshio Sato)氏は、「可夢偉はテストでスピードと責任を示してくれたので、彼をアレックス(ブルツ)の代役に選ぶことは比較的簡単でした」と話している。

「彼にはステファンとマイクとともに、良い仕事をしてくれる力があります」

 29歳の小林は、2009年にデビューを果たしたF1でトヨタ(Toyota)をはじめザウバー(Sauber)やケータハム(Caterham F1 Team)に所属。計75回のGPに参戦して、ザウバー時代の2012年の第15戦日本GP(Japan Grand Prix 2012)で唯一の表彰台を経験し、通算125ポイントを記録した。(c)AFP