【1月30日 AFP】スペイン1部リーグ、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)のフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)は、足首の負傷のため、30日に行われるFCバルセロナ(FC Barcelona)との首位攻防戦のメンバーから外れ、クラブでの将来は依然として不透明なままだ。

 イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)から期限付き移籍中のトーレスは、今季終了後にレンタル期間を終える。そのため、国際サッカー連盟(FIFA)から1年間の補強禁止を言い渡され、2月から処分が開始する可能性があったアトレティコは、今冬の移籍期限が終了する2月1日までにトーレスを完全移籍させるか決断を迫られていた。 

 しかしながら、クラブの処分に対する異議申し立てが認められ、FIFAが補強禁止処分を一時保留としたため、トーレスの去就問題も保留となった。 

 イングランドのリバプール(Liverpool FC)、チェルシー(Chelsea)で7年半を過ごしたトーレスは、昨年1月に古巣のアトレティコに復帰し、本拠地ビセンテ・カルデロン・スタジアム(Vicente Calderon Stadium)で歓迎されたが、最近19試合で無得点に終わるなど不振を脱却することができず、復帰後50試合でわずか8得点にとどまっている。

 ディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督は、トーレスに対して長期契約は自らの手で勝ち取らなければならないと主張しているが、10代でキャプテンを務めるなどかつての輝きを忘れられないアトレティコのファンは、31歳のトーレスを今でも支持している。 

 実際、セルタ(Celta de Vigo)に2-3で敗れた27日のスペイン国王杯(Copa del Rey 2015-16)では、故障でベンチ入りしていなかったにもかかわらず、ファンはトーレスの名前を連呼していた。

 シメオネ監督は29日、「アトレティコのファンにとって、私とトーレスの間で区別は存在していない。彼らはわれわれ双方を無条件に愛している」という見解を示した。

「ファンはアトレティコの勝利を望んでいる。彼らはもうここにはいない(かつての所属選手で指揮官だった)故ルイス・アラゴネス(Luis Aragones)氏や、すでに引退しているキコ(Francisco Miguel Narvaez Machon 'Kiko')氏への愛情を失ったりしない。トーレスのようなアイドルは永遠に愛され続けるのだ」

(c)AFP/Kieran CANNING