【1月27日 AFP】米大統領選の共和党指名争いでトップを走る富豪のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(69)が、28日に行われる同党候補の討論会に参加しない考えであることが分かった。アイオワ(Iowa)州での党員集会が大統領選候補者選びの幕開けの舞台となるが、そのわずか4日前に全米のテレビ視聴者の前で議論を戦わせる機会を辞退した形になる。

 トランプ氏は26日、アイオワ州での選挙運動中、ロジャー・エイルズ(Roger Ailes)氏が会長を務める米FOXニュース(Fox News)が主催する討論会について「あの討論会には出ないかもしれない」と不参加の考えを示唆した。

 不参加の意向はその後、トランプ氏陣営が発表した、「トランプ氏には分が悪い取引が分かる」との内容の声明で確認された。

 トランプ氏の決断でさらに明確になったのは、同氏と、FOXニュース、エイルズ会長およびFOXニュースの司会者メーギン・ケリー(Megyn Kelly)氏との確執だ。トランプ氏は以前から、ケリー氏は自分に偏見を抱いていると非難していた。

 同氏陣営が発表した声明はさらに、「ロジャー・エイルズ氏とFOXニュースはトランプ氏をもてあそべると考えているようだが、トランプ氏はその手には乗らない」と述べる一方で、トランプ氏はこれまでに行われた全6回の討論会で勝利してきたと主張した。

 トランプ氏は討論会に参加しな代わりに、退役軍人を支援するための資金を募るチャリティーイベントを主催する考えを明らかにしている。(c)AFP