【1月26日 AFP】シリア政府軍がヨルダン国境に近い同国南部で数週間にわたる戦闘を経て、反体制派の戦略的要衝を掌握したと、在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が26日発表した。

今回、政府軍側に制圧された都市は、ヨルダンとの国境に近いダルアー(Daraa)県シャイフ・ミスキーン(Sheikh Miskeen)。監視団によれば、シリア政府軍およびそれと同盟するレバノンのイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)の戦闘員やイラン軍士官らを含む民兵部隊は、ロシア・シリア両軍による空爆の後押しを受け、一夜で「シャイフ・ミスキーンを掌握した」という。

 シャイフ・ミスキーンは、北は首都ダマスカス(Damascus)、東は政府軍が支配しているスウェイダ(Sweida)へ至る道が交差する要衝で、政府軍がさらなる標的としている反体制派の拠点ナワ(Nawa)から12キロの位置にある。

 治安情報筋がAFPに語ったところでは、シャイフ・ミスキーンは反体制派の作戦の「起点」であり、また「ダルアー県内の重要拠点」の一つだった。今回政府軍がこの街を制圧したことにより、反体制派が掌握しているダマスカス周辺地域への物資供給ルートが断たれる可能性があるという。(c)AFP