【1月15日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)のセバスチャン・コー(Sebastian Coe)会長は14日、AFPに対し、IAAFにも波及しているドーピングと汚職スキャンダルを乗り越えるために、組織として長期にわたり痛みを伴う使命が課されることになると語った。

 コー会長は同日、世界反ドーピング機関 (WADA)がロシア陸連(ARAF)のドーピング問題に対するIAAFの管理体制についてまとめた新たな報告書が発表されたことを受け、「信用を取り戻す道のりは、長期間にわたり痛みを伴う行程になるだろう」とコメント。

「何もせず信頼を請うことはできない。われわれは信頼を得るために、あらゆる手段を講じていかなければならない」

 コー会長はまた、「発表された報告書には多くの提案がなされている。これからそれらを検討し、改革に導入すべきと判断すれば実行していく」としており、「ここまで作業を行ってきたWADAの第三者委員会に心から感謝している。その内容は熱心で完璧なものだった。われわれの改革プロセスに大いに役立つものだ」と述べた。

 WADAはラミーヌ・ディアック(Lamine Diack)元会長が主導していたとされる汚職問題について、IAAFは把握していたはずだと糾弾しながらも、今回の報告書をまとめたリチャード・パウンド (Richard Pound)氏は、国際陸連を改革するリーダーとしてコー会長を擁護する姿勢を示している。

 パウンド氏は、「コー氏が会長である限り、この事態を掌握して強い指導力を発揮し、ここから脱却して前進する素晴らしい機会になると考えている」と語った。(c)AFP