【12月22日 AFP】ロシアとフランス両国の国防相が21日、モスクワ(Moscow)で会談し、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に関する情報共有を強化していくことで一致した。両国は先にISの問題で軍事協力を進めていく方針を示している。

 ジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)仏国防相はセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)露国防相との会談後に、「空爆や(シリア内の)さまざまな組織の所在地に関連し、軍事情報交換を強化していくことに合意した」と発表した。

 またルドリアン氏は、露仏空軍が空爆を実施した後に、ISやその他の「テロリスト集団」に与えた影響を評価する方法について確認したことも明らかにした。一方で同氏は、「同盟関係を結んだのではなく、調整しながら行っていくということだ」としており、「この情報交換の目的は、考えられる活動の範囲を見極めることにある」と話している。

 両国はさらに、イラクやシリアのイスラム過激派組織に加わった外国人戦闘員の情報を共有していくことでも同意した。ある情報コンサルタント会社の最近のまとめによると、外国人戦闘員数は昨年に比べて倍増し、少なくとも2万7000人に達しているという。

 露国防省は同日夜に出した声明で、両国軍間の関係維持のため、ピエール・ドビリエ(Pierre de Villiers)仏陸軍参謀総長が「近い将来」モスクワを訪問すると発表した。

 21日の露仏国防相会談は、ロシアが2014年3月にクリミア(Crimea)を併合したことを受けて両国防相の対話が断たれた後としては2度目だった。(c)AFP