【11月24日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は23日、世界の子ども23億人のうち6億9000万人近くが、気候変動の影響を最も受けやすい地域で暮らしており、地球温暖化を原因とする死や貧困、病気に直面する確率がより高いとする報告を発表した。

 ユニセフが発表した報告書「Unless We Act Now」によると、約5億3000万人の子どもたちは、大規模な洪水や熱帯暴風雨による被害が最も深刻なアジア圏を中心とする国々で暮らしている。

 さらに1億6000万人の子どもたちは、干ばつの被害が深刻なアフリカを中心とする地域で暮らしているという。

 同報告書の執筆者の一人で、ユニセフの政策専門家であるニコラス・リーズ(Nicholas Rees)氏は、「子どもたちは、気候変動による打撃を受けるだろう。彼らはすでに、こうした影響の多くを受けている」と語る。

 深刻な干ばつの被害を受ける地域に住む子ども1億6000万人のうちの約5000万人は、1日4ドル(約490円)未満で生活する人が人口の半数あるいはそれ以上を占める国々で暮らしている。

 リーズ氏は、気候変動が既存の格差を拡大させると警鐘を鳴らしている。(c)AFP