【11月16日 AFP】レバノン政府は15日、首都ベイルート(Beirut)郊外で44人が死亡した12日の連続爆発との関連で11人の身柄を拘束したと発表した。拘束者の大半はシリア人で、当初の攻撃目標は病院だったという。

 ベイルート郊外にあるイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)の拠点地区ブルジ・バラジネ(Burj al-Barajneh)の繁華街で起きた12日の連続爆発攻撃では、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出している。

 ヌハド・マシュヌク(Nuhad Mashnuq)内相が記者会見で明らかにしたところによると、拘束者にはシリア人7人とレバノン人2人が含まれていた。レバノン人の1人は自爆攻撃を企てていたとみられ、もう1人はシリア国内から仲間のシリア人らの密入国を手配していたとみられる。

 シリア人7人はブルジ・バラジネにあるパレスチナ人難民キャンプとベイルート東部アシュラフィーエ(Ashrafieh)のアパートで拘束され、自爆攻撃を企てていたとみられるレバノン人は北部の港湾都市トリポリ(Tripoli)で自爆ベストを爆発させようとして失敗し、治安部隊に逮捕されたという。

 当初は自爆犯5人を病院に送り込む計画だったものの、警備が厳重だったため、攻撃対象を人口が密集するブルジ・バラジネに変更したとみられている。(c)AFP