【10月26日 AFP】トニー・ブレア(Tony Blair)元英首相は、25日に放映された米CNNテレビのインタビューで、米英が主導した2003年のイラク進攻の一定の側面について謝罪し、この進攻がイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の台頭につながったとの見解には「一理ある」と語った。

 インタビューの中でブレア氏は、「我々が受け取った情報は誤まりだったという事実について謝罪する」「計画段階でいくつかの過ちがあったこと、そして(フセイン)政権を排除すれば起きるであろうことに関する我々の認識が確かに誤っていたことについて謝罪する」と述べた。

 しかし、イラクの故サダム・フセイン(Saddam Hussein)大統領を排除したこと自体については後悔はないとして、「サダムを排除したことについては謝罪しがたい。2015年の現在から見ても、彼があそこにいるよりもいない方が良い」と話した。

 また、米国が主導し英国が支援したイラク進攻がイラクからシリアにかけてISの台頭をもたらすきっかけとなったとの見解について、「一理ある」「もちろん、2003年にサダムを排除した我々に、2015年の状況に対する責任が全くないとは言えない」と語った。

 その上で、ブレア氏は「ただし、認識しておくべき重要な点の1つは、2011年に始まった『アラブの春(Arab Spring)』もまたイラクの現況に影響をもたらしたということ、もう1つはISIS(ISの別称)が実際に台頭してきたのはイラクではなく、シリアからだということだ」とも述べた。(c)AFP