【10月24日 AFP】11月1日に総選挙を控えたトルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相が考えた有権者の心をつかむ新たな作戦は、独身者の結婚を支援することらしい。ダウトオール首相は22日に行われた選挙集会で、自身が党首を務める公正発展党(AKP)は、結婚相手を探す有権者の力になると発言した。

「仕事も、給料も、食べるものにも困っていない。足りないのは?パートナーだ」と既婚者で4児の父親でもあるダウトオール首相は、トルコ南部シャンルウルファ(Sanliurfa)でAKPの支持者らに呼び掛けた。

「結婚する際は、まず両親に会いに行く。神のおぼしめしがあれば、理想的な相手を見つけるだろう。だがそうでない場合は、われわれに相談するといい」と同首相は述べた。

 ダウトオール首相の発言に対しては、主に国内の若年層からはひんしゅくや皮肉の言葉が上がった。あるツイッター(Twitter)のユーザーは「政治家を辞めて結婚相談所を始めればいい」と投稿。自分の好みのタイプをリクエストしているユーザーもいる。

 ダウトオール首相は、さらに報奨金についても提案。「結婚式の資金のために銀行口座を開設した男女には、両親が援助してくれる合計額の20%に相当する額を政府が追加支援する。こんな政府を好きにならずにはいられないだろう?」と問い掛け、支持者らは歓声を上げた。

 ダウトオール首相と、AKPのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は常々、トルコの女性たちに対して「少なくとも子どもを3人」産むよう呼び掛けるなど、その発言が物議を醸しており、エルドアン大統領については昨年、イスラム教における女性の役割は母親になることだと主張して非難を浴びた。(c)AFP