【10月16日 AFP】トルコとイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」は同じイスラム教でも「360度違う」―ートルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相がテレビで行った発言が15日、地政学と幾何学の理解度が低すぎるとして物笑いの種となった。

 ダウトオール首相の失言は、14日夜のテレビ番組で飛び出したもの。首都アンカラ(Ankara)で10日に死者99人を出した連続爆発事件について、ISの摘発に失敗した政府に責任があるとの批判に反論しようとした首相は、 次のように述べた。

「われわれが擁護するイスラム教と、ダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語名の略称)が心に抱くものとの間には、180度どころではなく、360度の違いがある」

「一方(IS)は排他的だが、他方(トルコ)は寛容で、イスラム教と民主主義が共存できることを示す模範だ」

 この発言に野党とブロガーたちはすぐさま飛びつき、360度なら一周して同じ場所に戻ってしまうと指摘。最大野党・共和人民党(CHP)はマイクロブログのツイッター(Twitter)公式アカウントに、辞書の定義する「360度」の意味を添えて「教育は不可欠だ」と投稿した。(c)AFP