【9月30日 AFP】南アフリカを拠点とする自転車ロードレースチームのMTNクベカ(MTN-Qhubeka)が29日、新シーズンに向けて、スプリンターのマーク・カヴェンディッシュ(Mark Cavendish、英国)とマーク・レンショー(Mark Renshaw、オーストラリア)と契約したことを発表した。

 もうすぐディメンションデータ(Dimension Data)に名前を変えるMTNクベカは、今季終了後に、チームスカイ(Team Sky)からベルンハルト・アイゼル(Bernhard Eisel、オーストリア)を獲得することも明かしている。

 ツール・ド・フランス(Tour de France)で26回のステージ優勝を記録し、UCIロード世界選手権大会(2012 UCI Road World Championships)のエリート男子ロードレースでも戴冠を果たしているカヴェンディッシュは、「2016年からチームの一員になれることに、とてもわくわくしている。特に今季、このチームの成長を目の当たりにしてきた。スプリント、強さ、選手層の厚さに感心している」と述べた。

「今年このチームが素晴らしい走りをしてきたことは、誰の目にも明らかだったと言える」

 3年間在籍したエティックス・クイックステップ(Etixx-Quick Step)を退団するカヴェンディッシュだが、約1週間前に肩の手術を受けたため、残りのシーズンは絶望となっている。

 MTNクベカは7月、アフリカのチームとしては初めて自転車レース最高峰のツール・ド・フランス(2015 Tour de France)に参戦した。

 カヴェンディッシュは世界屈指のスプリンターとして知られるが、ここ数年は、アンドレ・グライペル(Andre Greipel)とマルセル・キッテル(Marcel Kittel)のドイツ勢が、その地位を脅かしている。

 MTNクベカのダグラス・ライダー(Douglas Ryder)チームマネジャーは、「ロードレースで次のステップを目指すわれわれにとって、マーク・カヴェンディッシュの加入は大きな一歩だ」とすると、「マーク・レンショーとベルンハルト・アイゼルの実力と経験は、われわれがすでに擁している素晴らしい才能と相まって、チームの可能性を広げてくれるだろう」と自信をみせた。

 レンショーは、チームHTC・コロンビア(HTC-Columbia)時代から、カヴェンディッシュのリードアウト役として活躍してきた。2012年に別々のチームへ移籍した両選手だが、昨年レンショーがクイックステップに引き抜かれ、再タッグが結成された。

 7月のツール・ド・フランス期間中、カヴェンディッシュは報酬が減ってもクイックステップに残留する意思を見せていたが、チーム側はそこまで乗り気ではなかったようだ。(c)AFP