【9月18日 AFP】トルコ西部の海岸に18日、4歳のシリア人女児の遺体が打ち上げられたと、トルコのアナトリア(Anatolia)通信が報じた。水死してトルコの浜辺に打ち上げられたシリア人男児アイラン・クルディ(Aylan Kurdi)君(3)の写真が世界に衝撃を与えてから数週間しかたっていない。

 アナトリア通信によると、シリア人15人を乗せギリシャ・ヒオス(Chios)島を目指していた空気注入式のボートが沈没し、エーゲ海(Aegean Sea)沿岸のイズミル(Izmir)県チェシュメ(Cesme)に少女の遺体が打ち上げられた。少女の身元は分かっていない。ボートに乗っていた子ども8人を含む他の14人は全員救助されたという。

 数週間前、トルコからギリシャのコス(Kos)島を目指したボートが沈没し、トルコの海岸に打ち上げられたアイラン君の遺体の写真は世界中に衝撃を与え、欧州首脳らに難民危機への対応を求める圧力が高まった。

 トルコのヌーマン・クルトゥルムシュ(Numan Kurtulmus)副首相は18日、トルコの沿岸警備隊が今年に入ってから救助した移民は5万3000人以上に達し、同期間中にギリシャを目指す途中にトルコ水域で死亡した移民は274人とみられると語った。

 トルコはシリアで内戦が始まった2011年以降、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が進める「オープンドア」政策のもと、シリア難民220万人を受け入れている。クルトゥルムシュ副首相によれば、同国がこれまでにシリア難民支援に投じた費用は70億ドル(約8300億円)に上っている。(c)AFP