【8月13日 AFP】米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)郡検事局は12日、同州に本社を置くツナ缶詰大手バンブルビーフーズ(Bumble Bee Foods)の従業員が業務用オーブンに閉じ込められ焼死した事故で、同社が600万ドル(約7億4700万円)を支払うことで和解が成立したと発表した。

 職場の安全管理をめぐる訴訟で被害者が1人の場合の和解金としては、同州最高額となる。

 死亡したホセ・メレナ(Jose Melena)さん(当時62)は、同州サンタフェスプリングス(Santa Fe Springs)にあるバンブルビーフーズの缶詰工場で2012年10月11日、通常業務の一環で高さ10.6メートルの円筒形の加圧蒸気式オーブン内部に入って作業をしていた。しかし同僚が、中にメレナさんがいることに気付かないままオーブンを点火。閉じ込められたメレナさんは死亡した。

 検事局の声明によると、600万ドルのうち半分の300万ドルは、メンテナンス作業などで従業員が中に入らなくて済むよう古くなったオーブンを交換する費用に充てられる。また、メレナさんの遺族は、損害賠償として150万ドル(約1億8700万円)を受け取る。

 さらに、労働安全規定に違反していたと認める公式声明をバンブルビーフーズが発表することも和解の条件となっている。また、工場の責任者と安全管理担当者の2人には、違反を認める声明の発表と罰金・社会奉仕活動が命じられた。(c)AFP