【7月24日 AFP】今年のMTVビデオ・ミュージック・アワード(MTV Video Music AwardsVMA)のノミネートをめぐる論争で23日、米人気歌手のテイラー・スウィフト(Taylor Swift)が、米ラップ歌手のニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)に謝罪した。

 論争は、ミナージュが、自らの曲「アナコンダ(Anaconda)」が同アワードの「ビデオ・オブ・ザ・イヤー」にノミネートされなかったことに対し、音楽業界は黒人女性に偏見を持ち、「とてもスリムな」女性スターを好んでいると非難したことから始まった。

 この批判に対し、今年の同アワードで最多ノミネートを受けたスリムなスウィフトは、自分の曲「バッド・ブラッド(Bad Blood)」がビデオ・オブ・ザ・イヤーを受賞したら、ステージで一緒に歌ってほしいとミナージュを誘い、「あなたのことが大好きだし、応援している」とツイート。「女性同士での争いを仕掛けるなんて、あなたらしくない。たぶん、あなたの分(のノミネート)は、男たちがかっさらっていったのよ」 と投稿していた。

 ミナージュはこの投稿に困惑した様子で、むしろアフリカ系米国人女性のイメージについて正々堂々と語るべきとコメントしていた。

 順風満帆のキャリアで、普段は論争に巻き込まれることのないスウィフトだが、自身のツイートへの批判に直面し、2日後にこの発言を撤回。「自分への挑戦かと思った。的外れだったし、誤解だった。そして間違った発言もした。ごめんなさい、ニッキー」とツイートした。

 この謝罪を受けミナージュは23日、あらゆる「バッド・ブラッド(不仲)」は終わったと述べ、「とてもうれしい。テイラー、ありがとう」と返している。

 他方、この論争をめぐっては、世界最多フォロワー数を誇る米人気歌手ケイティ・ペリー(Katy Perry)が22日に予想外の参戦をしている。ペリーは、スウィフトが「女性同士での争い」論を利用しつつ、自ら他の女性──ミナージュ──をこき下ろしていると指摘した。

 7300万人にも上るフォロワーへのペリーのツイートは、人気ポップ歌手とされるペリーとスウィフトの間の、以前からささやかれていた不仲説を表面化させるものとなった。(c)AFP