■「暴走温室効果」段階か、10億年後の地球の姿?

 科学者らは5割超の確率でケプラー452bが岩石質だと考えているが、実際にそうだとすると、同惑星は現在、死に際の主星から発せられる熱で湖や海が蒸発するという恐ろしいシナリオの真っただ中にあるかもしれない。

 ケプラー探査ミッションに参加している米SETI研究所(SETI Institute)の科学者、ダグ・コールドウェル(Doug Caldwell)氏は「ケプラー452bが実際に岩石惑星だとすると、主星に対する現在の位置は、同惑星が気候史の暴走温室効果段階に突入していることを意味するかもしれない」と話し、「年老いた主星から発せられるエネルギーが増大して惑星表面が熱せられ、海が蒸発しているかもしれない。その水蒸気は永久に惑星から失われることになるだろう」と続けた。

「太陽が年老いて輝度が増大する中で、今から10億年以上後に地球が経験することが、ケプラー452bでは今まさに起きている可能性がある」のだという。

■惑星候補カタログ

 NASAは23日、太陽系外惑星の候補の最新カタログを発表した。同カタログでは、ケプラー宇宙望遠鏡でこれまでに発見された4175個に、新たに500個以上の惑星候補が追加された。

 最新カタログには、地球の直径の2倍より小さく、主星のハビタブル・ゾーン(生命生存可能領域)内を周回している惑星候補が12個含まれている。

 この新候補12個の中で、ケプラー452bは「最初に惑星と確認されたもの」と位置づけられている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN