【6月30日 AFP】イタリア・セリエBのカターニア(Calcio Catania)の会長が、「クラブを救うため」にリーグ戦5試合で買収を行ったと供述し、イタリアの八百長スキャンダルが新たな局面を迎えた。

 イタリア当局は先週、2部リーグのセリエBの数試合で八百長が行われたという盗聴記録を証拠に、八百長に関わった7人を逮捕していた。

 伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)は、そのうちの一人であるカターニアのアントニーノ・プルヴィレンティ(Antonino Pulvirenti)会長が、聴取で検察に5試合で八百長を行ったこと明かしたと報じた。

 同紙は、カターニア(Catania)の検察官の「アントニーノ・プルヴィレンティが、ASヴァレーゼ(AS Varese 1910)戦以降の5試合(の結果)を、1試合10万ユーロ(約1360万円)で買収したことを認めた」とのコメントを伝えている。

 カターニアのスポーツディレクターを務めるパブロ・コセンティーノ(Pablo Consentino)氏や元スポーツディレクターのダニエレ・デッリ・カッリ(Daniele Delli Carri)氏も、プルヴィレンティ会長とともに逮捕されている。ガゼッタ紙は29日にコセンティーノ氏も聴取を受けたものの、「八百長については何も」関知していないと供述したと伝えている。

 その他八百長が疑われているのは、カターニアがリボルノ(Livorno)、ASアヴェッリーノ(AS Avellino 1912)、トラーパニ(Trapani Calcio)、USラティーナ(U.S. Latina Calcio)と対戦したリーグ戦で、さらにはFCメッシーナ(FC Messina)対イスキア(S.S. Ischia Isolaverde)の試合も捜査対象になっている。(c)AFP