【6月24日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、ニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)のQBトム・ブレイディ(Tom Brady)が23日、4試合の出場停止処分に対する異議を、NFLのロジャー・グッデル(Roger Goodell)コミッショナーと10時間に及ぶ面会で伝えた。

 ペイトリオッツが今年2月に優勝を飾った第49回スーパーボウル(Super Bowl XLIX)の前に行われたアメリカン・カンファレンス(AFC)決勝で、使用されたボールに細工が加えられていたとされる一連の「デフレートゲート(deflategate)」スキャンダルは5か月経ってもくすぶり続けている。ブレイディは、この試合で使用されたボールの空気圧が低くなっていたことを認識していたとされ、処分を受けていた。

 この日グッデル氏は、先月ブレイディに科された2015年シーズン開幕からの4試合出場停止処分について、再考を求める同選手の弁護士によるプレゼンテーションに耳を傾けた。

 グッデル氏が新たな決断を下す予定については未定となっているが、来月には新シーズンに向けて各チームがプレシーズンの練習を開始するため、その前に発表を行うとみられている。

 NFLは、AFC決勝のインディアナポリス・コルツ(Indianapolis Colts)戦の前半に、4度のスーパーボウル(Super Bowl)制覇を経験しているブレイディを含めたペイトリオッツの攻撃陣が、リーグの基準を下回る空気圧のボールを使用していたとした。ペイトリオッツはこの一戦を45-7で制した。

 リーグ側はこの件について捜査を行い、テッド・ウェルズ(Ted Wells)捜査官が提出した報告書には、ブレイディが「不正については、少なくとも話の大筋は認識していた」と記された。

 この申し立てで処分が撤回されない場合でも、ブレイディにはこの問題を連邦裁判所に持ち込むという選択肢もある。

 ペイトリオッツは9月10日にピッツバーグ・スティーラーズ(Pittsburgh Steelers)との開幕戦を迎える。現時点でブレイディはこの一戦を含め、同20日のバッファロー・ビルズ(Buffalo Bills)戦、同27日のジャクソンビル・ジャガーズ(Jacksonville Jaguars)戦、そして10月11日のダラス・カウボーイズ(Dallas Cowboys)に出場できない。復帰は、カウボーイズ戦の翌週に行われるコルツ戦となっている。(c)AFP