【6月17日 AFP】男子テニス、エイゴン選手権(AEGON Championships 2015)は16日、シングルス1回戦が行われ、大会第5シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は3-6、7-6、4-6でアレクサンドル・ドルゴポロフ(Alexandr Dolgopolov、ウクライナ)にまさかの敗戦を喫し、大会から姿を消した。

 世界ランク79位に敗れたこの試合は、元世界ランク1位のナダルが今シーズン経験した納得のいかない試合の一つになるだろう。

 四大大会(グランドスラム)のシングルスを通算14回制しているナダルは、全仏オープンテニス(French Open 2015)の準々決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の前に屈し、同大会でわずか2度目となる黒星を記録した。

 この結果、ナダルは10年ぶりに世界ランク10位まで後退。クイーンズクラブ(Queen's Club)で悔しい結果に終わったナダルは、不安を抱えたまま月末のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)に臨むことになる。

 それでもナダルは、「敗戦だ。プレーはまったく悪くなかったし、最後まで戦った。芝でのゲームはこんなものだ」と結果を深刻視することはせず、「相性の悪い選手と当たってしまった。ささいなことが試合を決めることもあるし、今日は運がなかった。第3セットでブレークしたとき、積極的に攻めきれなかったのかな」と語っている。

 ドルゴポロフは、自身の戦術について「対戦相手をいらだたせて、やりづらくするようにしている」とコメントしている。

 4年ぶりにエイゴン選手権のコートに立ったナダルは、先週のメルセデス・カップ(MercedesCup 2015)で5年ぶりのグラス(芝)タイトルを獲得し、今大会の初戦も問題なく突破するとみられていた。

 それでも、ドルゴポロフは昨年のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2014)でナダルに勝利しており、第1セットではベースラインからのショットでナダルを圧倒した。

 激闘となった第2セットのタイブレークでは、ナダルが落ち着いた様子でサーブを決め、ドルゴポロフのマッチポイントをしのぐと、このセットを奪って試合を振り出しに戻す。

 第3セットの第3ゲームでブレークを奪い、試合の主導権を握ったかに見えたナダルだが、4-2とリードしていた場面で、制限時間について注意を受けると、ここでペースを乱され逆転負けを喫した。(c)AFP/Steven GRIFFITHS