【6月10日 AFP】韓国政府は9日、長引く干ばつに見舞われている北朝鮮の今年の食糧生産量は最大10%減少する恐れがあると発表した。干ばつでコメの生産地が打撃を受けているという。

 北朝鮮は慢性的な食糧不足にあり、洪水や干ばつ、管理ミスなどにより状況は悪化している。1990年代半ばから後半まで続いた飢饉(ききん)では数十万人が死亡したといわれている。

 国連(UN)のデータによれば、北朝鮮の人々の最大70%は食糧不足の状態にあり、5歳未満の乳幼児の28%は発育不良だという。

 降水量不足が7月上旬まで続けば、北朝鮮の穀物生産量は昨年比で20%減になる恐れもあると、韓国の統一相は述べている。

 先月の北朝鮮の降水量は1981~2010年の平均雨量の56.7%だった。韓国の統一省は、長引く干ばつと肥料不足を考えると、今年の見通しは極めて暗いとしている。(c)AFP