【6月7日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)を率いるスティーブ・カー(Steve Kerr)ヘッドコーチ(HC)と、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のデビッド・ブラット(David Blatt)HCは、NBAファイナルで、1947年の創設以来初の新人HC対決を果たしているが、両者ともに中東と深いつながりがある。

 また、レバノン出身で選手時代にNBAファイナルを5回制しているカー氏と、マッカビ・テルアビブBC(Maccabi Tel Aviv B.C.)にユーロリーグのタイトルをもたらすなど、欧州で22年にわたり指揮を執っていたイスラエル系米国人のブラット氏は、同じ球団に所属する可能性もあった。

 カー氏は、キャバリアーズが監督職をオファーしなければ、ブラット氏をコーチングスタッフとして引き抜こうとしていた。しかし、スーパースターのレブロン・ジェームズ(LeBron James)がマイアミ・ヒート(Miami Heat)から復帰することが決まると、キャバリアーズはブラット氏を厚遇したのだった。

 これについてカー氏は、「彼は、われわれがやろうとしていたことの、重要な部分を占める仕事をするはずだった」と明かしている。

 ウォリアーズは、カー氏の下でリーグ最高成績となるレギュラーシーズン67勝15敗を記録した。一方、ブラット氏率いるキャバリアーズは、開幕後に19勝20敗と不振に陥ったものの、シーズン半ばに調子を上げると、プレーオフでは12勝2敗でファイナルまで勝ち進んだ。

 ブラット氏は、「スティーブとウォリアーズは、ものすごいシーズンを過ごしている。私はまったく驚いていないが」とすると、「われわれ2人がこういう状況で対面するのは、面白くもあり、皮肉っぽくもある。もしかしたら一緒に戦っていたかもしれないのにね」と話した。