【5月20日 MODE PRESS】アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)の姉ジャネットが、2010年2月に自殺した弟について語った。

 姉によるとアレキサンダーは何度も自殺を試みていたにも関わらず、家族はそのことを知らなかったという。「周りには、アレックスの心の状態を知っていた人もいて、彼が自殺をしようとしていたことに気づいた人たちもいたようです。しかし、私たちはまったく知りませんでした」とジャネット。

 また「弟がコカインを使用していたことは知っていました。しかし、本人に問いただすと『みんなには分からないだろうね。それくらいのプレッシャーを僕は感じているんだ。リラックスすることも必要なんだ!』と言われました」と明かした。

 またジャネットは、アレキサンダーの苦しみを知っていたら、彼を助けるためにどんなことでもしただろうと語った。「もし彼の苦しみを知っていたら、私たちはドアをたたき壊していたでしょう。でも私たちはそれをしませんでした。本人にドラッグについて話したこともありましたが、彼はすでに30代後半でしたからね。私たちが何を言おうと効果はありませんでした」

 アレキサンダーは、母ジョイスさんの葬儀の前日に自ら命を絶った。ジョイスさんがガンで亡くなって、9日後のことだった。

 イースト・ロンドンで育ったアレキサンダーは、「ジバンシィ」のチーフデザイナーを務めた後、自分のブランドを立ち上げた。ファッション業界への貢献が称えられ、大英勲章CBE (CBECommander of the British Empire)も授与された。

 ジャネットはまた、現在「アレキサンダー・マックイーン」には一切関わっていないが、クリエイティブ・ディレクターを務めるサラ・バートン(Sarah Burton)には感謝していると述べた。「家族は、ブランドに一切関わっていません。私は自分のことを、会社の最初の敵だと思っています。ただサラは常に私たちの味方になってくれました。彼女は素晴らしい女性です」(c)Bang Showbiz/MODE PRESS