【5月13日 AFP】男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が、吃音(きつおん)に悩んで自殺を図った少年に手紙を書き、「周囲になじめない気持ちは分かる」という言葉を贈ったという。

 12日のゴルフ・ダイジェスト(Golf Digest)誌に掲載された手紙で、ウッズは自身も発語の問題を抱えていたことを明かし、いじめを乗り越えるようアドバイスしている。

「僕も子どものころは吃音で、犬が眠りに落ちるまで話しかけたものだ。2年間にわたり、それを克服するための授業も受けて、ようやく止まったんだ」

 ディロン(Dillon)という名前の少年は、学校のサッカー部でからかいやいじめに遭い、自室の窓から飛び降りようとしたという。悩んだ母親は、吃音症を抱えながらLPGAツアーに参戦するソフィー・グスタフソン(Sophie Gustafson、スウェーデン)に手紙を書いた。その中で、ディロンくんがウッズのファンだということを知ったグスタフソンが、ゴルフ・ダイジェスト誌に手紙の内容を伝え、同誌がそれを掲載した。

 ウッズが手紙を書いたことを知ったグスタフソンは、ツイッター(Twitter)上に、「@TigerWoods、私の友人であるディロンに手紙を送ってくれてありがとう。とてもうれしそうよ!フレームに入れて飾ってあるわ」と投稿した。

 ウッズはディロンくんに対し、コースで唯一の黒人選手になるなど、子どものころは多くの障壁があったことを明かしている。

「それでも僕はやめなかった。それどころか、僕に努力することを教えてくれたようにすら思う。君にもできるさ。最高の家族や、僕のように大きなファンが味方についているんだから。気を取り直して、戦い続けよう。きっと素晴らしいことができると確信している」

 ディロンくんはゴルフ・ダイジェスト誌に対し、「土曜日(9日)にタイガーから手紙をもらった!彼も吃音症を抱えていたと教えてくれた」と話した。

「他にもさまざまなことで苦しんでいる人が、僕の話を聞いて、自殺は何の解決にもならないと気付いてくれるかもしれない」

(c)AFP