【5月8日 AFP】ランジュ・ギリ(Ranju Giri)さん(10)は、カトマンズ(Kathmandu)市内の自宅が大地震に見舞われた時、弟と一緒にベッドの下でおびえて縮こまっていたと、両手を握りしめながら語った。

 ランジュさんは、カトマンズ市内で暮らす他の多くの子どもたちと同じく、けがをすることなく先月25日の大地震を生き延びた。だが、数千人の命を奪い、さらに多数の住宅を破壊するなどの甚大な被害をネパールにもたらした地震は、彼女の心に傷を残した。

「本当に怖かった。弟と一緒に身を守るためにベッドの下にもぐり、その後空き地に向かった。弟を落ち着かせるのにすごく時間がかかった」とランジュさん。母親は当時、仕事に出ており家にはいなかった。

 その日以来、ランジュさんの家族は、市内のトゥンディケル(Tundikhel)広場で、他の数百人の被災者と共に避難生活を送っている。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は同広場で、子どもたちが安全に遊び、大地震の経験を乗り越えるための場所を提供するテントを設置した。

 ユニセフによると、マグニチュード(M)7.8の地震を生き延びた子どもたちの心の傷は、家を失ったことや、今も続く余震などにより、さらに悪化している。