【5月2日 AFP】イタリアメディアは1日、セリエAのACミラン(AC Milan)を所有するシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)氏が、クラブの株式の過半数をタイの実業家ビー・テチャウボン(Bee Taechaubol)氏に売却すると報じた。

 ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)は電子版で、「ベルルスコーニ氏はテチャウボン氏にイエスと言っている。会談は2日に(ベルルスコーニ氏の住宅がある)アルコレ(Arcore)で行われる」と伝えている。

 欧州制覇7回という輝かしい実績を誇るミランだが、近年は低迷しており、クラブ売却が相次いで報じられる中、テチャウボン氏への売却が最有力とされていた。

 そのほかの複数のメディアは、テチャウボン氏はベルルスコーニ氏に5億ユーロ(約673億円)を提示し、両者は握手を交わす見込みとしている。

 東南アジアの未公開株投資グループを率いるテチャウボン氏は、今年2月にミランへの関心を認めていた。

 元首相のベルルスコーニ氏がオーナーとなった1986年以降、ミランは欧州王者に5度輝くなど、数々の栄冠を勝ち取ってきた。

 しかし、ミランは4月29日にホームで行われたジェノア(Genoa CFC)戦に1-3で敗れ、フィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)監督の解任が決定的になるなど、今季は不本意なシーズンを過ごしており、クラブ売却が現実味を帯びていた。 

 本拠地サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)でジェノアに57年ぶりに黒星を喫したあと、チームはサポーターから完全に見放され、スタジアムは大ブーイングで包まれていた。

 ミランは現在、首位ユベントス(Juventus)と勝ち点33差の10位につけている。(c)AFP