【4月30日 AFP】ネパール中部ゴルカ(Gorkha)地方の渓谷で29日午後、山歩き中に大地震に遭い立ち往生していた十数人の外国人観光客が、上空から捜索していたインド軍のヘリコプターに発見・救出された。一団は白い石を並べて3メートルほどもある大きな「HELP!」の文字を描き、ヘリに向かって大きく手を振って助けを求めていた。

 山中に取り残されていたのはスロバキア人やドイツ人、フランス人、ロシア人で、25日の大地震発生時はネパール人のガイドらを伴って、緑深い渓谷のトレッキングを楽しんでいた。地震で負傷したメンバーはいなかったが、近隣の村々は壊滅状態で、助けを期待できる状況ではなかったという。

 救助された1人はAFPに対し、「大きな石やがれきが崩れ落ちてきた。人生で最も恐ろしい経験だった」と語った。余震が続く中、通信手段は失われ、道が崩れている恐れもあったため、それ以上進むのをやめてその場で救助を待つことに決め、4日間ずっと救助を待っていたという。(c)AFP