【4月27日 AFP】東南アジア諸国連合(ASEAN)は27日、マレーシアのクアラルンプール(Kuala Lumpur)で開く首脳会議で、中国が南シナ海(South China Sea)で進める埋め立て工事は同海域の「平和と治安、安定を損なう恐れがある」との声明を発表する方針を固めた。

 首脳会議に先立ってまとめられた声明の草案は、「南シナ海で進行中の土地拡張工事について、加盟数か国の首脳が表明している深刻な懸念をASEANは共有する。工事は既に信頼と信用をむしばんでおり、平和と治安、安定を損なう恐れがある」と述べている。

 エネルギー資源や海洋資源が豊富な南シナ海では、ASEAN加盟10か国のうちベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイが領有権を主張する海域が、中国の実効支配する海域と重なっており、中国が強硬姿勢を強めるにつれて緊張が高まっている。(c)AFP