【4月17日 AFP】財政難にあえぐイタリア・セリエAのパルマ(Parma FC)は16日、リーグから勝ち点4の剥奪処分が科され、2部降格が濃厚になった。

 現在、破産管財人の管理下に置かれているパルマは、昨年7月以降続いている選手やクラブ職員に対する給与未払い問題で、すでに今季開幕から勝ち点3を奪取されていた。

 選手への給与未払い分がまだ残されているパルマは、今回の追加処分によって、ここまで消化した30試合で稼いだ勝ち点を計12ポイントまで減らされてしまった。

 今回の制裁措置は、イタリアサッカー連盟(FIGC)の承認の下、リーグ側が発動した。また、前会長のジャンピエトロ・マネンティ(Giampietro Manenti)氏と前取締役のピエトロ・レオナルディ(Pietro Leonardi)氏に対しては、さらに6か月間の謹慎処分が下されている。

 パルマが今回の事態に直面したのは、リーグ首位のユベントス(Juventus)に1-0で勝利してから1週間足らずのことだった。さらにクラブが激動のシーズンを送るなかで、ロベルト・ドナドニ(Roberto Donadoni)監督が一矢報いることができたと主張した翌日のことだった。

 ドナドニ監督は15日、報道陣に対して「疲れ果てた」と語っている。

 パルマは公式ウェブサイトに掲載した声明の中で、「FIGCの連邦裁判所は、パルマから勝ち点4を剥奪し、ジャンピエトロ・マネンティ氏とトンマーゾ・ギラルディ氏に対して6か月間の謹慎処分を下しました」と発表した。

 パルマの主将アレッサンドロ・ルカレッリ(Alessandro Lucarelli)は、「驚いてはいない。クラブに2月分の給与を支払う能力がないことを考えれば、予期していたことだ」とコメントしている。

「チームはリーグ最下位に沈んでいるが、僕らの決意は失われていないし、それは常に損なわれることはない。堂々と胸を張り、最大限に前向きな姿勢でシーズンを終えるつもりだ」

 現時点で降格の危機に立たされているのは、パルマに勝ち点9差の19位カリアリ(Cagliari Calcio)と、同10差で18位のチェゼーナ(AC Cesena)となっており、残留圏内の17位につけるアタランタ(Atalanta)はチェゼーナに勝ち点7差をつけている。(c)AFP