【4月11日 AFP】イタリアの国内メディアは8日、2014年に脱税の疑いで同国の財務警察に刑事告発された人は1万3000人以上に上ったと伝えた。このうち半数近くが所得を全く申告していなかったという。

 財務警察の報告書によると、脱税で約150人が禁錮刑を受け、関連の捜査で当局が差し押さえた物品の総額は約12億ユーロ(約1500億円)に上った。このほか、汚職や公務員への贈賄の疑いがあるとされた人は900人を超え、うち44人がすでに有罪判決を受けている。

 さらに、同国の「灰色経済」に関する捜査の結果、1万2000人近くが帳簿外での処理を行っており、1万3000人以上が不正規な契約に関与していたことが明らかになった。

 イタリア財務省によると、同国では脱税により年間およそ910億ユーロ(約11兆6000億円)の税収が失われているという。(c)AFP