【4月10日 AFP】サッカーU-19女子イングランド代表が9日、終盤の数十秒間が再度行われた試合でPKを決めるという奇妙な形で、欧州選手権(UEFA European Women's Under-19 Championship)の出場権を獲得した。

 欧州サッカー連盟(UEFA)は主審のミスを受け、英ベルファスト(Belfast)で行われた同予選の一戦の最終盤を再度行う形を取るように命じる前代未聞の手段をとり、試合は後半ロスタイムに1-2とノルウェーにリードを許すイングランドのPKの場面から「再開」となった。

 当初4日に行われた試合では、ノルウェーが2-1とリードするなか迎えた後半ロスタイム6分にマリヤ・クルテス(Marija Kurtes)主審がイングランドにPKを与える判定を下した。

 リア・ウィリアムソン(Leah Williamson)はこのPKを決めたものの、クルテス主審はキックの前にイングランドの選手がペナルティーエリア内に入ったとしてゴールを認めず、そのまま試合は続行となりノルウェーが勝利を決めた。

 しかしながら、サッカー規則ではクルテス主審は再度イングランドにPKを蹴らせなければならなかった。このためUEFAは9日、PKが蹴られる直前から試合をやり直させる以外の選択肢はないと表明していた。

 7月にイスラエルで行われる本大会出場に向けて勝ち点1が必要となっていたイングランドは、ウィリアムソンがPKを冷静に蹴り込むと、残り時間を乗り切って2-2の引き分けとし、得失点差で本大会の出場権を獲得した。この日行われた試合で北アイルランドを8-1で下したノルウェーも本大会出場を決めている。

 UEFAによるとクルテス主審はすでに帰国させられており、やり直しの一戦は別の審判団によって裁かれた。(c)AFP