【3月26日 AFP】ナイジェリア政府は25日、同国北東部でイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」が多数の子どもを拉致したとの報道を否定した。

 報道では、今年初めにボコ・ハラムによって掌握された北東部ボルノ(Borno )州の町ダマサク(Damasak)が、最近になって隣国チャドとニジェールの連合軍によって奪還された際、ボコ・ハラムが数百人の子どもを連れ去ったとされていた。

 だがナイジェリア政府のマイク・オメリ(Mike Omeri)治安問題担当報道官はAFPに対し、「ダマサクで新たな拉致事件は発生していない」と述べ、市民集団拉致の情報は把握していないと説明。さらに、同地域選出の上院議員や情報当局の高官も、情報の信ぴょう性に疑問を呈している。

 こうした矛盾した情報は、約6年にわたり続くボコ・ハラムの武装闘争によって北東部の通信インフラが壊滅し、人々の移動が制限されている状況での事実確認の難しさを改めて浮き彫りにしている。(c)AFP