【3月23日 AFP】外国人観光客ら21人が殺害されたチュニジアの首都チュニス(Tunis)の国立博物館襲撃事件で、ベジ・カイドセブシ(Beij Caid Essebsi)大統領は22日、当局が3人目の容疑者の行方を捜索していることを明らかにした。

 カイドセブシ大統領は仏ニュース専門チャンネル「iTele」と仏ラジオ「ヨーロッパ1(Europe 1)」に対し、「(犯人は)間違いなく3人いた」「2人は死亡したが、1人が逃走中だ」と語り、「いずれにせよ、そう遠くには行けないだろう」と述べた。

 18日に起きた事件では、国立バルドー博物館(National Bardo Museum)が武装集団に襲われ、日本人3人を含む外国人観光客20人と警官1人が死亡。イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」が、同国で起きた事件としては初めて犯行声明を出した。

 当局は21日、自動小銃で武装した黒服の容疑者2人が、館内の広いロビーを闊歩する様子などを写した防犯カメラ映像を公開。映像には、身元不明の男性とすれ違う容疑者らの姿も写されている。2人は自動小銃を一瞬だけ男性に向けたが、すぐに男性を逃がし、階段を上って行った。2人は後に治安部隊により射殺された。

 チュニジア内務省は21日、事件に関連し、「危険テロ分子」とされるチュニジア人の男、マーヘル・ベン・ムドリ・カイディ(Maher Ben Moudli Kaidi)容疑者に対して逮捕状が出たと発表。また、内務省報道官によると、襲撃事件に直接または間接的に関与したとみられる10人以上がこれまでに逮捕された。(c)AFP/Guillaume Klein