【3月16日 AFP】パキスタン東部ラホール(Lahore)にある2か所のキリスト教教会で15日、イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」による自爆攻撃が相次ぎ、14人が死亡、70人以上が負傷した。また、事件に怒った住民らが暴動を起こし、TPPへの関与が疑われた2人が殺害された。

 当局によると、これら教会はキリスト教徒が多く住む地区にあり、互いに約500メートル離れた場所に位置していた。自爆攻撃は祈祷の最中に起きたという。

 事件後、最大4000人が街頭に繰り出し、警察の車両を破壊したり、市営バス停留所を襲撃したりした。同国では少数派のキリスト教徒がこのように怒りを示す事例はまれ。警察関係者によると、この暴動で自爆犯との関係を疑われた2人が撲殺された。

 病院関係者はAFPの取材に対し「14人の遺体と負傷者70人を受け入れた」と語った。これには群衆に暴行を受け死亡した戦闘員とみられる2人や自爆犯は含まれていないという。また事件を受け他の複数の都市でも抗議デモが行われ、同国の最大都市カラチ(Karachi)では200人が参加して幹線道路を封鎖したり、タイヤに火を付けたりした。

 TTPの一派がメディア向けの電子メールを通じ犯行声明を出し、爆発は自爆攻撃だったと明らかにするとともに、シャリア(Sharia、イスラム法)の施行を目指した闘争を今後も続けていくと宣言した。(c)AFP/Arif Ali