【3月12日 AFP】英ロンドン(London)の美術館「ナショナルギャラリー(National Gallery)」は11日、来館者による「自撮り棒」の使用を禁止したと発表した。世界各地の美術館ではこのところ、来場者や展示作品に危害を及ぼす可能性があるとして「自撮り棒」を禁止する動きが相次いでおり、同美術館も後に続いた形だ。

「自撮り棒」は、先端にスマートフォンやカメラを装着できる伸縮可能な棒で、使用すれば素手よりも良い角度で自分撮りができ、高い人気を得ている。

 しかし、ナショナルギャラリーは、「自撮り棒」を同美術館の規則で禁止されている三脚に分類し、「展示されている絵画、貸与作品の著作権、個人のプライバシー、そして来館者の体験を守るため」として使用を禁ずる方針を示した。

 ロンドン市内で「自撮り棒」を禁止した主要美術館はナショナルギャラリーが初めてだが、米国の首都ワシントン(Washington D.C.)のスミソニアン博物館(Smithsonian Museums)やニューヨーク近代美術館(Museum of Modern ArtMoMA)、オーストラリアの首都キャンベラ(Canberra)にあるオーストラリア国立美術館(National Gallery of Australia)などでは、すでに禁止されている。

 また、フランスのベルサイユ宮殿(Chateau de Versailles)とポンピドー・センター(Pompidou Centre)も、同様の規則の導入を検討していることを明らかにしている。(c)AFP