【3月3日 AFP】1960年代のヒッピー精神を代表する伝説の米バンド、グレイトフル・デッド(Grateful Dead)──7月にラストコンサートを行う予定だが、このコンサートのチケットが高騰し、再販市場で10万ドル(約1200万円)を超える事態となっている。

 7月3日から3日間、シカゴ(Chicago)のソルジャー・フィールド(Soldier Field)スタジアム(6万1500人収容)で予定されているグレイトフル・デッドのコンサートチケットは、先月28日にオンラインで発売され、わずか数分で完売したという。

 バンドの公式ウェブサイトによると、約50万人がチケットを求めて販売会社のチケットマスター(Ticketmaster)にアクセスしたとされる。これはチケットマスター史上、最高記録となった。

 チケットの価格は1公演72ドル(約8600円)からに設定。3公演の通しチケットでは同194ドル(約2万3000円)からとなった。しかし再販チケット専門のスタブハブ(StubHub)では、通しチケットを10万ドル以上で出品したケースが4件あったという。

 1960年代にヒッピームーブメントが花開いたサンフランシスコ(San Francisco)で誕生したグレイトフル・デッドは、精神の自由を求める世代やベビーブーマー世代からの圧倒的な支持を受けるバンドとなった。

 創設メンバーの一人でバンドのフロントマンだったジェリー・ガルシア(Jerry Garcia)は1995年に他界したが、バンド結成50年を機に残りのメンバーでガルシアの生涯最後のライブ会場となったソルジャー・フィールドで3公演を行うと1月に発表していた。バンドはこれが最後のコンサートになるだろうと話している。(c)AFP