【2月27日 AFP】米シカゴ(Chicago)市警が容疑者を秘密施設に不当拘禁し、弁護士の接見を認めず暴力的な取り調べを行っていると、英紙ガーディアン(Guardian)が報じた。シカゴ市警は、報道内容は事実に反すると否定している。

 ガーディアン紙によると、問題の尋問活動はシカゴ市内の倉庫で行われており、米政府の「テロとの戦い」において収容施設で行われた虐待や暴行を連想させる内容だという。

 同紙は、この倉庫を「記録外尋問施設」と称し、かつて収容されていたという抗議デモ参加者と、同施設を「米中央情報局(CIA)の秘密施設」と比較する元公選弁護人の話を掲載した。記事によれば、拘禁された人たちは暴行を受けて頭部を負傷したり、手錠などで体を長時間拘束されたり、12~24時間にわたって弁護士なしで拘禁されたりした。その中には15歳の少年もいたという。

「少なくとも男性1人が、ホーマン・スクエア(Homan Square)の『尋問室』で無反応の状態になり、後に死亡が確認された」とガーディアン紙は伝えている。

 シカゴ市警は25日、ホーマン・スクエアに「公にしにくい」部署の1つが存在することは認めつつ、その活動は「容疑者・目撃者の聴取に関するあらゆる法令や指針」を順守していると反論した。(c)AFP