【2月14日 AFP】2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)組織委員会のハッサン・アル・サワディ(Hassan Al Thawadi)事務総長が、大会招致活動における不正疑惑に関する報告書を受け、ドーハ(Doha)に対して「明らかな先入観」があると主張した。

 昨年、マイケル・ガルシア(Michael Garcia)氏によってまとめられた報告書の発表後、初めてのインタビューに臨んだアル・サワディ事務総長は、調査が行われたのはカタールだけではないと述べ、その中で2018年大会(2018 World Cup)を開催するロシアや招致に至らなかった他国ではなく、自国のみが目立つ格好になったと語った。

 カタールを拠点とする中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)で14日に放映される予定のインタビューでアル・サワディ事務総長は、「カタールに対する偏見があるのではとういうわけではないが、明らかな先入観があるとは言える」とコメントした。

「マイケル・ガルシアのすべての調査報告のすべての記述が、われわれカタールに焦点が置かれたものだったが、それは不正確だ。2018年大会と2022年大会を招致した国々のすべてが調査されていたというのが単純な事実だ」

「それでもなお、注目はなおわれわれに集まっているので、少なくとも先入観というものがあるのは明らかだ」

 ガルシア氏の報告書は、ロシア大会とカタール大会の両W杯の招致過程における不正疑惑を調査したもの。カタールは、買収疑惑や作業員の権利の欠如が取り沙汰されている。

 アル・サワディ氏はまた、アルジャジーラに対しカタールの気候に関しての懸念がある中で大会を夏に開催できると述べた。

 通常、大会が行われる6月から7月の同国の気温は40度ほどになるが、カタール側は試合を空調システムが整ったスタジアムで行う技術があると長らく反論している。

「招致活動の初期からカタールでの夏季のW杯開催は可能だと言っている。とはいえ、判断が何であろうと、われわれは使命を全うするつもりだ」

 カタールの委員は今月下旬に国際サッカー連盟(FIFA)の役員とドーハで会合を行い、本大会の日程を決定する予定となっている。大方の予想では冬季の開催になるとみられている。(c)AFP