【2月8日 AFP】安倍晋三(Shinzo Abe)首相は7日、東京で開催された北方領土返還要求全国大会に出席し、第2次世界大戦(World War II)後ロシアが占拠し、両国が自国領土だと主張している北方領土の帰属の問題を解決し、ロシアとの間で平和条約を締結する決意を表明した。

 ロシアでは南クリル諸島(Southern Kurils)、日本では北方領土(Northern Territories)の名で知られる千島列島の4つの島の領有権をめぐり、日露は長年緊張関係にある。

 安倍首相は、「プーチン大統領とも一致したとおり、今もなお、日露間で平和条約が締結されていないことは異常であると言わざるを得ません」と述べ、ロシア政府との平和条約締結と北方領土返還に向けた意欲を示した。 同大会に出席した岸田文雄(Fumio Kishida)外相は、北方領土問題が日露関係における最大の障害になっていると述べた。

 北方領土は、第2次世界大戦が終わった直後に当時のソビエト連邦軍により占拠され、日本政府の主張によると、現在でもロシアにより違法に占拠されている。この問題のため日露政府は終戦以来70年間にわたり平和条約を締結できずにいる。

 北方領土返還要求全国大会は、日露間の国境を定めた日魯通好条約が1855年2月7日に調印されたことにちなみ、毎年2月7日に開催されている。(c)AFP