■試合を決定づけたマフブートのPK

 試合は前半16分、UAEが司令塔のオマール・アブドゥラフマン(Omar Abdulrahman)を中心に強烈なカウンター攻撃を仕掛けると、最後はハリルが決めてイラクのGKモハメド・ハミード(Mohammed Hameed)から先制点を奪った。

 ハリルにとってこの得点は、2得点を記録したカタールとのグループ初戦以来となり、その試合でもゴールを演出したのはアブドゥラハマンだった。

 しかし、イラクは前半28分、ペナルティーエリア内でワリード・サリム(Waleed Salim)の放ったシュートが相手選手に当たってネットに吸い込まれ、同点に追いつくと、流れはイラクに傾いた。

 そしてイラクはハーフタイム直前、アハメド・ヤシーン(Ahmed Yaseen)の強烈なシュートをGKが弾くと、こぼれ球をアムジェド・カラフ(Amjad Kalaf)が至近距離から押し込んで勝ち越しに成功した。

 イラクは後半開始直後、リードを広げる絶好のチャンスを迎えたが、チームが優勝した2007年大会の英雄ユニス・マフムード(Younis Mahmoud)がこれを外し、ゴールを奪えなかった。

 するとUAEは後半6分、アブドゥラハマンがイラク守備陣の背後にパスを送ると、これを受けたハリルが冷静に決めて2-2の同点に追いついた。

 そして迎えた後半11分、UAEはイラクのアーメド・イブラヒム(Ahmed Ibrahim)がレッドカードで退場となったファウルでPKを獲得すると、これをマブフートが決めて3-2と逆転した。

 数的不利となったイラクは、残り時間30分で同点に追いつこうと懸命に反撃を試みたが、UAEは最後までリードを守り切った。(c)AFP