【1月23日 AFP】第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)で大会連覇を目指す日本代表にとって、23日の準々決勝で対戦するアラブ首長国連邦(UAE)で要注意なのは、欧州移籍を狙う司令塔のオマール・アブドゥラフマン(Omar Abdulrahman)だ。

 今大会、大きな印象を残しているマフディ・アリ(Mahdi Ali)監督の率いるUAEで、チームのリズムをつかさどっているのが、「アムーリー」の愛称で知られるこのアフロヘアーの技巧派だ。

 アブドゥラフマンは現在、UAEのアル・アイン(Al Ain)でプレーしているが、同国の企業がオーナーを務めるプレミアリーグ王者マンチェスター・シティ(Manchester City)への移籍のうわさもされている。

 アジアサッカー有数のビッグネームを擁し、スピードと力強さを兼ね備える日本との対戦で、またしても華麗なパフォーマンスを披露することができれば、23歳のアブドゥラフマンの欧州へのステップアップも、さらに現実味を帯びてくる。

 そのアブドゥラフマンの好パスから、前線のアリ・マブフート(Ali Mabkhout)とアハメド・ハリル(Ahmed Khalil)が得点を量産するUAEの素早いパスサッカーは、イランのカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)監督をはじめ、多方面から称賛を浴びている。

 ポルトガル代表やレアル・マドリード(Real Madrid)、さらにはUAEの監督を務めたこともあるケイロス監督は、「彼らは17歳のときからずっと一緒にプレーしている。何人かの選手は目を閉じたままでも連携が取れるかのようだ」と語った。

「彼らはチームメートがどこにいて、どんなプレーをして、自分に何を求めているかを熟知している。見ていて美しいチームだ」

 19日に行われたイランとのグループC最終戦で、UAEは後半ロスタイムにレザ・グーチャンネジャド(Reza Ghoochannejhad)に奪われた決勝ゴールに沈んだが、グループ首位突破まであと一歩のところに迫った。