【1月14日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は13日、長らく所在が不明となっていたW杯(World Cup)の初代トロフィーの一部を発見したことを明かした。

 FIFAは2016年、新しい記念館をオープンさせる予定となっており、この品は展示物の目玉の一つとなる。記念館のクリエーティブディレクターを務めるダビド・オッセイユ(David Ausseil)氏によると、今回発見されたのは1930年の第1回W杯で掲げられたトロフィーの台座部分で、宝石でできているという。

 オッセイユ氏は「FIFAの保管庫から見つかった。ジュール・リメ杯(Jules Rimet Trophy)のオリジナルの台座部分で、ラピスラズリ製だ」と話した。

 高さ10センチメートルの台座には、1930年大会から1950年大会まで、計4大会の優勝チームの名前が記されている。その間に優勝したのは、ウルグアイとイタリアがそれぞれ2回ずつで、台座は続く1954年大会から別のものに代わった。

 金色のジュール・リメ杯はその後、ブラジルが1970年大会で3度目のW杯制覇を果たしたことを受け、同国に永久譲渡されたが、1983年に盗難被害に遭い、以後は行方が分からなくなっている。

 スイス・チューリヒ(Zurich)中心部に建設中の新記念館は、世界サッカーミュージアム(World Football Museum)という名称となり、床面積は3500平方メートルで、2016年3月にオープンする予定となっている。

 1904年設立のFIFAは、こちらもチューリヒに本部を置いている。記念館について、FIFAでは年間最大30万人の来館を見込んでいる。(c)AFP