【12月16日 AFP】スペインの検察は15日、2011年5月に行われた同国1部リーグの試合で八百長に関与したとして、サッカー日本代表のハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督や、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のアンデル・エレーラ(Ander Herrera)を含む41人を告発した。

 検察当局は、当時アギーレ監督が指揮を執っていたレアル・サラゴサ(Real Zaragoza)が、1部リーグ残留をかけたレバンテ(Levante)との試合で、相手選手らに多額の金を渡していたとしており、総額96万5000ユーロ(約1億4000万円)をコーチ陣やスタッフ、選手の銀行口座に振り込んでいたという。

 サラゴサは、最終節でレバンテに2-1で勝利し、2部降格の危機を免れた。

 スペインのスポーツ紙「マルカ(Marca)」は、有罪となった場合、最大4年の禁錮刑が科されると報じている。

 検察当局は、サラゴサの首脳陣、コーチ陣、そして主将が「他の選手の賛同を得て、八百長に合意した」と主張している。

 問題の時期にサラゴサを率いていた56歳のアギーレ監督は、その後シーズン途中で解任され、RCDエスパニョール(RCD Espanyol)の指揮官に就任した。

 検察当局が東部バレンシア(Valencia)の裁判所に告発したことで、この問題は本格的な捜査に発展し、起訴されれば裁判にもつれ込む。

 アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)の主将を務めるガビ(Gabi)も当時サラゴサに所属していたが、10月2日に行われた聴取で八百長への関与を否定しており、支払われた金はボーナスで、数日後にクラブ側から返却を求められたため現金で返したと説明した。(c)AFP